中小企業のオンライン・マーケティング:63回 マーケティング勝者になるためのモバイル戦略2/6

こんにちは、中曽根です。

日中は真夏日のような暑い季節になってきました。いかがお過ごしですか。
さて、52回より”モバイル制覇がマーケティング勝者になり得るか?”と冠していろいろと考えてきました。

ようやくシリーズの総集編(4回の予定でしたが今回2分割になるので全6回)に辿り着きました。ここではマーケティング勝者になるためのモバイル戦略についてざっくりと掘り下げてみます。

今回は第2回目

中小企業のオンラインマーケティング
マーケティング勝者になるためのモバイル戦略2/6
63回デバイス別サイト横断の必要-a

について掘り下げてみましょう。

 

多くの企業が、デジタルビジネスの効果測定にPC,モバイルごとにコンバージョン(顧客転換数/率)、CPA(単位顧客獲得単価)をマーケティング指標としているのが一般的ですね。

大企業の40%*1 においては、デジタルマーケティングおけく各コンタクトポイント(各種ネットワーク広告や、リスティング広告、自然検索、ソーシャルと広告、参照元、メール、直接アクセスなど)

および出稿メディア(純広告など)のパフォーマンス測定において、コンバージョン経路の「起点」となる最初のコンタクトポイントもしくは「終点」となる最後のコンタクトポイントかに貢献度合いの重きをおいてます。

アトリビューションのタイプは、販売やコンバージョンに至った広告の貢献度をコンバージョン経路のタッチポイントにどのように割り振るかを決めるルール。

 

たとえば、「終点」モデルでは、販売やコンバージョンに至る最後のタッチポイント(クリック)に 100% の貢献度を割り振り、「起点」モデルでは、コンバージョン経路の最初のタッチポイントに 100% の貢献度を割り振ったり。

その他「間接」、「最後の間接」、「線形」、「減衰」、「接点」など、様々なタイプと貢献度合いの分析がされ、マーケティング予算割り振りの参考にされてますね。

しかし、これらの測定値を個別にチェックした場合、モバイル接触についてはあまり過度に貢献度合いを設定するわけにはいきません。

その理由は、多くのモバイルユーザーそれぞれの使用状況におけるコンバージョンへの道筋において”マイクロモーメンツ/大切な接点”(第5261回エントリー参照)を開示してくれないからです。

 

アトリビューションマネジメントの罠

この貢献度合いだけ注視しすぎてしまうと、ビジネス本来の重要な売り上げ、収益や収支といった基本から遠ざかってしまう可能性があります。
これでは木を見て森を見ず、というどうしようもない状況に陥ってしまいますね。

あくまでもコンバージョンの高く、獲得単価の低いコンタクトポイントの貢献度合いを測定する参考値レベルと割り切りましょう。
中小企業ではそれ以上の分析などは深入りせずに、上記のとおり本来のビジネスビジネスゴール獲得のポイントを大切にしたいところです。

本来なら企業のKPI(重要業績/経営指標)とは利益貢献に対するマーケティング流入総計であるべきです。現場レベルの判断材料としてはさておき、業績や経営判断のレベルの場合には、マーケティング指標単独への貢献値にとどまっていてはビジネスがままなりませんね。

例えば、Google AdWordsなどの検索連動型広告で見た場合、モバイル機器のサーチに対して入札単価を高く設定してみたとしても、アカウントのパフォーマンスが全体でどのように変化したかを見るべきであって、
PCユーザーとモバイルユーザーと分けて結果を見るのではなく、全体として捕らえるべきであります。


1.モバイル売り上げの裏側で起こっていることを考える

もしもモバイル機器での売り上げがカウントされていない場合でも、モバイルが何の役にも立っていないとするのは早計です。ユーザーによっては様々な目的があって自社ブランドへ接触していることを思い浮かべてください。

モバイル機器の使用環境下では、価格チェックをしたり、サイズやレビューを見たりしている傾向があります。または店舗への道案内を調べたりアプリをダウンロード、商用の電話をする場合もあります。

これらの”僅かな顧客コンタクトの瞬間”を察知するのはとても難しいのです。

--そしてコレが出来れば間違いなく成功なんですけどねーー

 

なぜならユーザーが購入意思決定をする究極のタイミングになってくるからです。
データによるとUS.の小売市場で約一兆ドルの売り上げがモバイル機器の何らかの接触に影響を受けているらしいのです!!*2

Google AdWordsで見た場合、コンバージョンレポート(AdWords Cross-Device Conversions)でモバイルコンバージョンのタイプを計測することができます。

ここではモバイルからデスクトップ、サイト、アプリ、または実店舗(click to callなどの設定時)などコンバージョンすべてに貢献した状況を計測できます。


2.マルチデバイスの利用について

今日では、ホテルを予約したり、家電製品を買ったりするような日々の行動では90%*2のユーザーがマルチデバイスを利用しているとのこと。またスマホユーザーで様々な情報検索してるユーザーの40%はデスクトップで購入*2しているとのことです。

このマルチデバイスでの行動を加味してアトリビューションのどこに重きを置いた戦略にするかは、判断の難しいところです。
最終コンバージョンや販売の機会損失になりそうなデバイスに如何せん過度に予算投下しがちなのはよくあることです。

 

U.S photobookメーカーのShutterfly社の例を見てみましょう。

ソネブロ

 

同社ではGoogle AdWordsでクロスデバイスCV/複数機器を経由したコンバージョンを計測することによって、顧客の購買行動にモバイル機器がしばし利用されていることを発見しました。

その結果を受けてアドワーズのキーワードを全てモバイル寄りに(モバイルで入力されがちなワーディング)に調整したのです。この最初におこなった最適化を通して、僅か1年足らずでデジタルコンバージョン全体を15%増へと導いたのです。。

 

ここで海外といっても世界的事情になりますが、クロスデバイスを含めると小売業ではコンバージョン値16%引き上げられたというデータ*4を紹介します。

 

クロスデバイス付加によってGoogle AdWordsコンバージョン増となった業界値

・ビジネス&工業:4%

・消費財:11%

・テクノロジー:7%


・小売業:16%


・旅行業:14%


・自動車:4%


・メディア&娯楽:5%

 

このように小売業の16%をトップに旅行業14%&、消費財11%へと続きます。この辺のEC運用ではクロスデバイス・コンバージョンを考慮に入れた戦略へと見直す必要がありそうですね。

 

続きは次回、64回デバイス別サイト横断の必要-b(2-b/全6回) で掘り下げたいと思います。
今回もお付き合いいただきありがとうございます。

それではまた次回お会いしましょう。

 


(参考引用)

Connecting the Dots: Measuring Your Micro-Moments Strategy
*1-3 Google/IAB “Our Mobile Planet,” May 2013
*4 Google AdWords Internal Data 2015

投稿者: nakasone@gold-planning.co.jp

執筆者:株式会社ゴールドプランニング/中曽根が、中小企業のオンラインマーケティングへの"Hot Insights"を不定期発信してます。

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