中小企業のWeb戦略:第2回  売れない時代こそ、必要とされるWeb戦略 (2)

シリーズ:「売れない時代の中小企業Web戦略」

第2回 
売れない時代こそ、必要とされる中小企業のWeb戦略 
~ (その2)Webサイトの戦略とは具体的にどういうもの? ~

前回では企業戦略とWeb戦略が切っても切り離せないものであることをお話しました。ここまででWebサイト戦略の大枠は掴んでいただけていると思います。

今回は、”売れない時代こそ、必要とされる中小企業のWeb戦略” ~ (その2)Webサイトの戦略とは具体的にどういうもの? ~ と題しまして、具体的にWeb戦略とはどのようなもので、どのように考え、策定していくかを考えていきたいと思います。

繰り返しになりますが、企業サイトがユーザー視点を取り入れることで、ユーザーがWebサイト/企業へ興味をいだき、参加、理解、共感という道筋が生まれてくると思います。そのようにユーザーとの関係を築いてこそ、業務成果の獲得に貢献できるとここで必要とされるWebサイト戦略を考えてみましょう。

また、このように言うと、「今のユーザーはニーズが多様化しているから、単純にユーザーをパターン化した以前のマス・マーケティング的な発想は通用しないはずだ」と反論をいただくかもしれません。ある意味ごもっともであります。
もちろん、私も中小企業にマス・マーケティングなんて時代錯誤なことは考えておりません。実際には、ユーザーを段階的にセグメント/ふるいにかけて、最終的にニーズの顕在化している顧客へダイレクトにアプローチしていかなければ、業務成果などには至りません。

Webサイトでユーザー(潜在的な顧客)をいかに見込客→顧客へと転換していくかについては、連載第4~5回 “新規顧客開拓に向けた中小企業Web戦略の実施フロー” で、お話したいと思います。

このようなことを踏まえ、今回は中小企業のWeb戦略をどのように捉え、策定していくかを順を追って説明します。

1:ユーザー視点をもつ
(必要とあらば経営層にも説得する)

企業の目的を中心とした企業中心的な”公開したい情報をただ掲載する”というような考え方から、ユーザーにいかに興味を持ってもらい、参加して共感・理解されるという流れを作ること。自発的なユーザーの本質=気持ちを理解する。(ここがまずは大切ですね。)

2:ユーザーの実態を把握する
どのようなユーザーがいるか、様々なケースを拾い具体像を浮き彫りにする。

3:ユーザーのニーズを把握する
ユーザーはどのような欲求、(わかれば不満も)を抱いているか、これも様々なケースを把握する。
2~3:については、できれば営業セクションや、問合せ窓口などのサポートセクションに寄せられる”問合せ”、”疑問”、”不満”、”クレーム”などを集めて、一つずつ読み込んでみることを勧めます。
そういう所から、課題や仮設が見えてくるように思います。

4:ニーズに対する解決方法を決める
Webサイトを通して、その欲求に対してどのような解決方法を用意できるのか決める。いわゆる課題抽出と仮説設定。ここからサイトの担う役割を明確に絞り込みます。あまりに全てをタスクをサイトに課すと、予算がかかった割に上っ面のものしか準備できず、ニーズを拾い切れずにサイトが形骸化しますのでご注意ください。
(予算的にも関わりますが、内容が問われるところですね。)

5:Webサイトでできないことは他の方法で解決する
サイトでの役割は明確にします。ここから先は別手段で、のように線引きは明確にしましょう。他部署やマネジメント層にも理解いただきましょう。”サイトでどこまでやって、それ以上はやらないか”を決めます。

6:具体的な目標と成果の数値を決める
具体的な成果の目標をきめて、現状に対するKPI(重要業績指標)=成果目標の数字を明確にしましょう。

7:結果を全社的に報告し理解を得る

とても大切なところですが、せっかく策定したWeb戦略でも他部署との連携が無ければ、”志半ばにして道断たれる”状況となります。

上記の段取りを組むことで、Webサイトの成果目標=他部署の成果目標であることはお分かりいただけたと思います。Webサイトがいかに自社のビジネスにとって大切なタスクをになっているか、他部署の業務にも貢献しているかを、しかるべき場で部門長クラスに対しても理解していただく必要があります。

経営層なら役員会で、そうでなければ部門長全員に伝わる場でオーソライズしてもらう手筈を整えます。
これによって、サイト運営も戦略的になり、予算も確保し易く、計画性がもたらされてきます。他部署の業務ミッションに貢献してくるわけですから必然的にサイト運用に協力的になり、成果目標を共有することで、何しろ結果に反映されてきます。  

以上のように、Web戦略は事業、営業、顧客戦略と共に作成されるべきであり、中小企業にとっては、リソースも限られていても”Webサイト運用にもうひと手間”かけてやることで、各部署のWebサイトへの業務意識も改善され、結果としてもっともっとビジネス成果を生みだしていく余地がたくさん残されていると心底思います。

次回は、Webサイトの成果である目標と、その数値の考え方・運用の仕方についても話を進めたいと思います。それでは。今回も駄文にお付き合いいただきありがとうございました。

次回予告:

シリーズ:「売れない時代の中小企業Web戦略」
連載第3回 
業務課題を解決する中小企業のWebサイト活用
~(その1) ビジネス目標とサイト運用成果の明確化 ~

ご期待いただけましたら、幸いです。