こんにちは、中曽根です。
前回の第9回 BtoBサイトで成果を得るポイント(その1)では、中小企業BtoBサイトでのブランド力の重要性についてお話しました。
今回は中小企業のブランド力の醸成に向け、BtoB企業サイトでの"コンテンツ作り"について考えてみたいと思います。
シリーズ:「売れない時代の中小企業Web戦略」
第10回 BtoB企業サイトで成果を得るポイント(その2)「ユーザーシナリオ編」
BtoB企業サイトでも必要なシナリオ設定
連載第7回では、ユーザーに対するシナリオの設定についてお話ししました。発想は全く同じでBtoB企業サイトにおいても「ユーザーシナリオ≒営業的シナリオ」を前提に考えていただきます。ユーザーシナリオを簡単に説明すると"対象となる商取引相手が目的達成するゴールまでを可視化したフロー"とでも表現できます。
◆顧客開拓~契約までのシナリオの一例を可視化してみると
(情報検索段階)■ユーザー側ニーズが顕在化「当社の課題を解決するには●●という、テクノロジーが必要なので探してみよう」□サイト側で実施すべきこと検索・広告から自社サイトへ誘うプロモーションの実施例)SEO、リスティング広告、バナー広告、LPO、(ソーシャルメディア)↓(候補選定段階)■ユーザー側「どのようなサービスがあるだろうか、当社の参考になる事例は?」「執行までの時間がない、良質な製品/サービスを効率的に紹介しているサイト=企業を探したい。」□サイト側例)自社ブランド別・規模別・顧客ニーズ別などのナビゲーションおよび詳細な製品/サービスの紹介コンテンツの設置。関連ページへの誘導による知識提供や好意醸成を後押し。↓(情報取捨選択段階)■ユーザー側「検討数社の内の1社に入れよう、会議用にサイトを印刷しておこう」「次回はより深く閲覧しよう」□サイト側検討段階ユーザーへのリピート訪問促進、ユーザーのアクションを促す施策例)会員・メルマガ設定、RSSを利用したリピート訪問用コンテンツの準備などソーシャルメディア(SNSやtwitterなども利用可能)↓(比較検討段階)■ユーザー側「検討数社との比較材料や、この企業採用のメリット、デメリットを確認しておこう」□サイト側のコンテンツ準備例)会員用に他社との比較検討用コンテンツ・ダウンロード資料などの設置。ソリューション情報など準備↓(導入検討段階)■ユーザー側「導入を検討しよう、詳細を確認しよう」□サイト側解決方法への誘導。見込客へのアクション準備、営業セクションとの連携し送客施策を設置。資料請求・セミナー申込・営業訪問希望など
上記はあくまでも一例です。さらに細かいシナリオや、中間を除いたストレートな顕在ニーズへの対応パターンなど企業個々のパターンが想定されます。
営業セクションなど顧客実態を把握した部署と連携して、自社ユーザーのニーズ別に想定できるパターンを洗い出し、そこからフローの各段階でユーザーにどの様な情報・サービスを提供するのかをまず設定します。
そこからどのようなアクションを促すかというサイト設計がなされていないと、折角ユーザーにサイト訪問してもらったとしても何も成果に結び着きません。これではサイト運用費もSEOや広告・メルマガなどのプロモーション費用も無駄にしてしまうことになります。
くどいかもしれませんが、さらに具体例を使って解説します。
仮にIT技術によるソリューションを提供する会社とします。その企業サイトに別企業の購買担当部門の方が目を付け、ソリューションの概要、導入メリット等を認識して導入の検討をはじめます。社内調整後に技術部門に技術的裏付けを依頼し、ソフトウェアやサーバ環境、運用プランなどの技術的専門情報を基に判断してOKを取りました。
その後、導入への根回しが整い決済へと進むとします。そして購買担当部門よりマネジメント層への社内プレを行、持ち越し検討ということになりました。
その後、マネジメント層は専門技術について追求するでしょうか?確かに技術畑ご出身の方ならこのケースはあり得ます。だた、一般的には非技術部門の方が多いと思います。
非技術系のマネジメント層なら、「自社の課題は解決するのか」、「どんな採用メリットがあるか」、「費用対効果は」、「導入リスクは」、「社内体制は」、「費用回収期間は」などの経営視点から追求するのが当然かと思いますし、検討するなら取引先として相応しいかを企業サイトで当然チェックすることでしょう。
例が長くなりましたが、このような各ヒエラルキー(階層)に対して、自社の企業サイトはどう戦略を立てるべきでしょうか??
やはり、BtoB企業サイトにおいても実際のビジネスの営業段階でそれぞれの対象に向けて、ユーザーシナリオが必要だと思います。そして各シナリオに沿って必要ページを特定し、サイトの組み立てを考えていきます。
実際に組み立て作業は制作会社が行うものですが、発注側企業も情報設計段階で考えそれを外注先と協議して、より優れたサイトを設計いただきたいと思います。
BtoB企業サイトの想定すべき閲覧者は誰?
仮に上記事例をもとにBtoB企業サイトの閲覧対象とその属性、情報ニーズ等をざっくりと棲み分けしてみると、
・導入部門属性---非技術系ニーズ--製品/サービスの概要、導入メリット、予算、等々・技術部門属性------技術系ニーズ----ソフトウェア情報、ハードウェア要件情報、運用サポート情報、等々・マネジメント部門属性----非技術系ニーズ---自社課題との関連性、導入によってもたらされる成果、他社導入事例、取引相手としての企業情報、ガバナンス情報、IR情報、CSR情報、等々
などが上げられます。
BtoB企業サイトで業務成果に貢献していくには、このように自社の取引上における閲覧対象者を明確にして、シナリオの設定・サイトの組み立てをしていただきたいと思います。
今回は、中小企業のBtoB企業サイトにおいても「ユーザーシナリオの設定の重要性」、「閲覧ターゲットの棲み分け」について考えてきました。
次回はBtoB企業サイトにおけるコンテンツについて具体的にどのような作り方をするのかを考えてみたいと思います。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。
次回予告:
シリーズ:「売れない時代の中小企業Web戦略」
第11回
BtoB企業サイトで成果を得るポイント(その3)「コンテンツ編」
次回も御一読いただけましたら幸いです。
こちらもよろしければ、ご覧ください。


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