第69回:中小企業のオンラインマーケティング モバイルマーケティング戦略の立て方2/5技術優先なかれ、ユーザー第一たれ

こんにちは、中曽根です。
新緑の眩しい季節になりました。

さて、前回よりモバイルマーケティング戦略の立て方と題して、新シリーズになりました。今回から4回に渡り、具体的な戦略の中身を考えて生きたいと思います。

第69回
モバイルマーケティング戦略の立て方2/5
方法1:技術(ツール)第一なかれ、ユーザー(ニーズ)第一たれ

 

カスタマー・エクスペリエンス/CX、ユーザー・エクスペリエンス/UXが昨今至る所で取り上げられてます。オンラインマーケティングでは各々同じように扱われているかと思います。

 

UXといえば、ドナルド・A・ノーマン『誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論』が原論として久しい。元々はハンディキャッパーの方々などのための分かり易く操作しやすいデザイン工学でありました。

 

使う人=ユーザーがどのように工業デザイン製品を扱うのか?という考え方は、そこからユニバーサル・デザインなどでPCのOSでも取り入れられ始めましたね。

 

意訳すると”人中心であり、人に優しい使い易いデザイン工学”として携帯~スマホなどのテクノロジーと供に、徐々に進化してきたと理解してます。

 

これを企業の視点から顧客を見据えたのが、カスタマー・エクスペリエンス/CXですね。
自社製品やツール・サービスを「購入」して、「利用」し、「評価」、「これらの体験共有」し、「再度購入」してもらえるようになるのが、企業にとって理想の顧客体験価値/VOCXであります。

“Circuit of user experience” Designed by Freepik

 

また、Webサイトはオンラインであるがゆえに、顧客体験の一部を担っているに過ぎません。ですから、顧客・ユーザーをオンラインとリアル/オフライン全体においてシームレスに繋ぐために顧客体験を最適化する必要があります。

 

企業は豊かで新しいユーザー経験をデザインして、その結果を次の段階へと活かさなくてはなりません。特に、新しい技術をいつ、どのように実装し運用していくかはチャレンジングですね。

 

本ブログでは、エンタープライズのみならず、中小企業でも実践可能なオンラインマーケティングを追求しています。このことはCXでも十分に実践可能と考えてます。

 

これを具体的に一案を上げると、新しいツール/テクノロジーを闇雲に漁り、選択して導入することに躍起になる前に、自身が一消費者の立場になり、そこで望ましい体験とはどんなものなのかをユーザーの目線に合わせて探り、それを前提にWebサイトを構築し地道に運用~適化していくことで、それなりのレベルで顧客体験を成立させることは可能ではないでしょうか?

 

また、以下の3点がより良い顧客体験価値を創造するポイントになります。

 

1.ジャーニー中(購買行動途中)にユーザーが離脱しないようにすること。

これは53%のスマホユーザーがページのロードに3秒以上かかると離脱してしまう※1という結果がでています。
Google 社によると全世界で90万のスマホサイトのロードテストをしたところ、ロード完了時間の平均は約22秒であった※1ということです。

上記の調査結果からするとかなり”ヤバイ”状態ですね。
ここから、開発者、デザイナー、マーケ担当全員で自社サイトの確認と、スムーズなモバイル体験を可能にするべく改善が求められています。

 

2.パーソナライズ/顧客の望む形を実践すること。

全米89%のマーケティング担当者がWebサイトまたはアプリで、顧客向けに特化する手法を取り入れたことで、収益増になった※2と報告しています。

米国のある化粧品メーカーは、新製品発売前の準備段階で、メークアップ用品の主流商品へと成すために、Google Insights を使用して商品にまつわる検索キーワードと検索人口統計データを見積りを把握して、パーソナライズされたハウツー動画を作成し公開しました。これによって900万人にリーチすることができたのです。

 

3.ユーザーがどこにいても対応可能にすること。

米国では63%のユーザーが、メディア、チャネル、デバイスのどこにいても一貫した対応を望んでいる※3とのことです。

64回エントリーでも紹介した、Walgreens社(米国薬局チェーン)ではモバイルとオフライン/実店舗をシームレスで一貫した顧客体験を提供しています。

(日本と米国での薬処方事情は異なります)同社では消費者をモバイルアプリを通して医師・薬剤師と結びつけ、実店舗で処方箋を受け取ることができます。

同社では、実店舗とモバイルアプリの利用ユーザーは、店舗のみ利用ユーザーと比較して、6倍の価値があると報告しています。

 

上記1.~3.のポイントを踏まえ、ユーザーの購買行動の変化に合わせて、企業はユーザーエクスペリエンスを再考するタイミングとなります

個々の顧客を一意の個人として扱いながら、摩擦を排除し、チャネル間のギャップを埋めることが重要になってきたといえますね。

 

中小企業にとって、優れたデジタル顧客体験を創造することは、新製品の挑戦やマーケティングの課題だけに止まらず、大きなビジネスチャンスといえるのです!

そして、思い出に残るようなユーザー経験を生み出すことに二の足を踏まずに再投資すること=(イコール)ユーザーのロイヤリティ/心、最終的に企業利益の増大につながりますね。

良質な顧客体験価値 → ユーザーロイヤリティ醸成 → 企業利益

 

今回も拙ブログにお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
次回またお会いしましょう。

次回テーマ:
第70回
モバイルマーケティング戦略の立て方3/5
顧客体験の全過程でブランドを浸透させるには


参考:Google LLC. The consumer behaviors shaping the next generation of mobile experiences 

引用:
※1 Google Data, Global, n=3,700 aggregated, anonymized Google Analytics data from a sample of mWeb sites opted into sharing benchmark data, Mar. 2016.

※2 eMarketer/Evergage, “2016 Trends in Personalization,” conducted by Researchscape. Data was provided to eMarketer by Evergage; June 14, 2016.

※3 Google/Greenberg, U.S., “Rising Expectations in Consumer Experiences,” n=1,501 consumers aged 18–54, Mar. 2017.